性別が、ない! インターセックス漫画家のクィアな日々
性別は「男」と「女」だけじゃない。
セクシュアリティについて悩む若者たちから圧倒的支持を得るインターセックス漫画家の内面に迫ったドキュメンタリー!
解説
性別(セクシュアリティ)は「男」と「女」だけじゃない――自分の体に起きた劇的な出来事をエッセイ漫画として描く人気漫画家の内面に迫るドキュメンタリー!
実際に経験したことをもとにセクシュアリティを赤裸々に描き、大きな支持を得ている漫画家がいる。新井祥――30歳まで女性として暮らしてきたが、染色体検査でインターセックス(性分化疾患)と判明。男性でも女性でもない“何か”と性自認し、自分の体に起きた劇的な体験をエッセイ漫画として飄々と描いている。離婚も経験している新井は、若きセクシュアル・マイノリティたちの恋・SEX・体・性別といった悩みや疑問に答え、自らの経験を通してアドバイスしている。それは、しかつめらしい教条的なものではなく、笑いとユーモアに満ち、時には無理解な社会に対する批評性にあふれる漫画という形をとっている。この映画は、インターセックスの漫画家と、ゲイのアシスタントとの心の交流を縦糸に、彼らを取り巻くセクシュアル・マイノリティ(=性的少数者)の人々との交流を横糸として紡ぐ愛の物語である。
セクシュアル・マイノリティとされるのはレズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)、トランスジェンダー(T)ばかりではない。性別を決め切れないXジェンダーもいる。日本でもセクシュアル・マイノリティの総称である「LGBT」という言葉が、ようやく知られるようになってきた。だが、その実態はほとんど社会に認知されていない。セクシュアル・マイノリティの同じカテゴリーの人たちの間でも、それぞれが感じる社会の壁は異なる。トランスジェンダーも性自認は様々で「心の性」が求める恋愛対象(性的指向)も、個人によって様々なグラデーションの違いとなって現れる。映画は、こうした多様な世界を1人の漫画家の目を通して描いてゆく。
インターセックスとは
インターセックスはLGBTとはカテゴリーが異なり、医学的には性分化疾患(DSD)と呼ばれる。通常、男女どちらかで統一される性器や性腺、染色体の性別があいまいだったり、一致しなかったりする疾患。一般に性自認が男か女かはっきりしている当事者が大半だが、新井祥は男でも女でもない“何か”と自認している。
セールスポイント
インターセックス漫画家の目を通してセクシュアル・マイノリティの世界を描いた、赤裸々なドキュメンタリー!
絶賛と共感の声が多数寄せられた愛の物語!
『ある人は僕を「男」だと言い、ある人は「女」だと言う。時に「トランスジェンダー」と呼ばれ、時に「性同一性障害」と呼ばれる。どこにもいるはずのない「みんな」によって自分ではない「誰か」にされてしまわないように。』――杉山文野(トランスジェンダー活動家)
『LGBTという言葉が広まる一方で、セクシュアル・マイノリティの総称のように使われ、性の多様さや複雑さを覆い隠してしまうことも。人の数だけ体があり、誇りや悩みや喜びがあることを丁寧に綴る作品です。』――小島慶子(エッセイスト)
作品情報
- 製作年・国
- 2018年・日本
- ジャンル
- ドキュメンタリー
- 権利元
- (C)2018Z-factory,Inc.
- キャスト
- 出演:新井祥、うさきこう、IKKAN、倉持智好、中山貴将、細細老師、青山とまり、馨
ナレーション:小池栄子
- スタッフ
- 監督:渡辺正悟『駄作の中にだけ俺がいる』
構成:鷲見市子『モーニング刑事。抱いてHOLD ON ME!』(脚本)
撮影:大石英男『駄作の中にだけ俺がいる』
編集:藪下一也
プロデューサー:キム・ヒージュン『駄作の中にだけ俺がいる』
関連情報
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