戦後70年 戦争体験者の最後のメッセージ「笑って死にます」――
特攻隊員として訓練を受け、“死”と向かい合った若者たちは己の運命をどのように受け入れたのか…。
解説
太平洋戦争末期。敗戦の気配が色濃く漂うこの時期に、爆弾を抱えた“ゼロ戦”で、アメリカの軍艦に体当たり攻撃を命じられた者たちがいた。神風特別攻撃隊=カミカゼ―生きて帰ることのない任務を与えられた若者たちである。本作は奇跡的に生き残ることができた、元特攻隊員の貴重な証言を集めたドキュメンタリー映画である。
タイトルにもなっている「筑波海軍航空隊」は、戦闘機パイロットの教育部隊。1934年に「霞ヶ浦海軍航空隊友部分遣隊」として開設され、38年に改称された。43年からは学徒出陣などによって、多くの学生が海軍に入隊することとなる。「筑波海軍航空隊」には120名の予備学生が入隊し、そのうち77名が特攻隊として出撃。“お国のために”命を投げ出すしかなかった時代が生んだ悲劇である。
しかし、戦後70年を経て、戦争経験者たちの高齢化が進むにつれて、次第にそうした体験が語られる機会は失われつつある。「筑波海軍航空隊」から特攻隊に編入され、生きて終戦を迎えることができた方々も、多くは既に亡くなっており、本編に登場する証言者たちも皆90歳を越えている。そんな彼らの口から語られる様々な証言から浮かび上がるのは、特攻隊員たちの知られざる素顔と、戦争の真実だ。彼らの心には今なお、「筑波海軍航空隊」で仲間たちと過ごした時間が鮮明に刻まれ、友を失った無念や、生き残ったことへの複雑な想いは消えることがない。“なぜ、戦争をしてはいけないのか?”―彼らの言葉に、耳を傾けてほしい。
セールスポイント
・敗戦により生き残ることができた元 特攻隊員たちは何を語るのか――。戦後70年 戦争体験者が放つ最後のメッセージ!
・本年8月1日よりヒューマントラストシネマ有楽町を皮切りに全国劇場公開された、話題のドキュメンタリー!!
・聴覚障害者対応日本語字幕&視覚障害者対応日本語音声ガイドを収録したバリアフリー仕様DVD!!
平和を求める人は、戦争の真実を知る必要があると考えております。戦争の災禍今更言及するまでもありませんが、戦争に否定的であった若者が、将来に希望をかけて、眼前の危急に率先挺身して逝ったことを、是非記憶に止めてほしいと存じます。
――木名瀬信也(元 特攻隊員)「筑波海軍航空隊 青春の証」より
作品情報
- キャスト
- 出演(証言):木名瀬信也、柳井和臣、橋本義雄、流政之ほか
ナレーション:原日出子『アオギリにたくして』『ATARU』
朗読:天田益男、由利昌也、大森大樹
- スタッフ
- 監督:若月治『新せっけん物語』
製作:金澤大介
企画:橘川栄作
プロデューサー:曽根祥子『ハラがコレなんで』『変身』、山上徹二郎『わたしの、終わらない旅』『毎日がアルツハイマー』
ラインプロデューサー:渡辺栄二『毎日がアルツハイマー2 ~関口監督、イギリスへ行く編~』『家路』
撮影:加藤孝信『沖縄 うりずんの雨』『石川文洋を旅する』
編集:蛭田智子『海を感じる時』『戦争と一人の女』
整音・音響効果:永濱清二
音楽:西井夕紀子『おとなのかがく』
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